NVIDIA Jetson Nanoは、GPUの開発元のNVIDIAが提供するマイコンです。GPUが搭載されているので、画像処理、音声処理、機械学習等、計算コストのかかる処理が得意なマイコンになります。

そんなNVIDIA Jetson Nanoの初期設定となるOSインストールについて解説します。

Jetpackがおすすめ!

まず、Micro SDカードを購入し、OSをインストールする必要がありますが、その際はJetpackを用いることを強くオススメします。最新のOSとよく使うミドルウェアやライブラリがあらかじめインストールされているので、後からインストール作業をする手間が大幅に削減されます。

Jetpackには、下記のようなミドルウェアやライブラリがインストールされています。

  • TensorRT: NVIDIA製の高性能ディープラーニング推論最適化・実行ライブラリ
  • cuDNN: NVIDIAが公開しているディープラーニング用のライブラリ
  • CUDA: NVIDIAが提供するGPU向けのC/C++言語の統合開発環境
  • OpenCV: 画像処理用のライブラリ

https://developer.nvidia.com/embedded/jetpack

上記ページの「Download SD Card Image」からMicro SDカード用の OSイメージをダウンロードしましょう。

MicroSDカードにOSインストール

まず、MicroSDカードを購入しましょう。様々なソフトウェアをインストールする予定ですので、32GBでは容量にやや不安があるため、私は64GBのMicroSDカードを購入しました。

この時、容量に対し不自然に安いMicroSDカードは買わない方が良いです。記載の通りの容量が無かったり、読み書きが非常に遅くなり色々な不具合に繋がっったり、使い物にならないものが出回っているためです。

OSのイメージをインストールする際は上記のbalenaEtcherを使いましょう。ページにてソフトウェアをダウンロードしてください。

MicroSDカードをPCに挿した状態で、balenaEtcherを起動します。

balenaEtcher

「Select image」にて先にダウンロードしたjetpackのイメージを選択してください。続いて、「Select target」にてMicroSDカードを選択してください。この時にMicroSDカードが表示されない場合は、うまく認識されていない可能性が高いので、接続を確認してみてください。

最後に「Flash!」ボタンを押すとMicroSDカードにOSを入れることができます。

Jetson Nanoを起動させる

Jetson Nano
MicroSDカードを取り付ける (https://developer.nvidia.com/より引用)

先ほどOSをインストールしたMicroSDカードを、上記画像を参考にしながらJetson Nanoのカード差込口に差し込ましょう。

この時、事前にWi-Fiの設定をしておくと良いでしょう。Wi-Fiの設定はデバイスに別売りのモジュールを装着する必要があるので、別記事にしましたので参考にしてください。

NVIDIA Jetson Nanoには、Raspberry Piなどとは異なり、Wi-Fiのモジュールがついていないため、OSをインストールして起動しただけではWi-Fiを使うことはできません。 少々面倒ですが、別途Wi-Fiのモジュールを購入してセットアップをする必要があるので、そのセットアップの仕方について解説をします。 OSインストールについては下記の記事を参考にしてください。 RoboStation https://rb-station.com/blogs/article/nvidia-jetson-nano-%e5%88%9d%e6%9c%9f%e8%a8%ad%e5%ae%9a-os%e3%82%a4%e3%83%b3

電源はDCアダプターで5V 4Aをオススメします。2Aでも起動はできるのですが、画像処理や機械学習等の重い処理をする際に、電力が足らずに電源が落ちてしまうことがあるためです。

電源を入れてデスクトップが表示されれば無事OSのインストールは完了です!

Jetson nano